March 23, 2016 | Design | casabrutus.com | photo_Keiko Nakajima
styling & text_Tomomi Nagayama
収集15年、提唱10年にも及びますライフワーク「ラブリ〜民芸」が満を持しての連載開始でございます。ラブリ〜民芸館収蔵品第1号はスウェーデンの国民的民芸玩具「ダーラナホース」。幸せを呼ぶ馬でハッピーに♪
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ラブリ〜民芸館収蔵品第1号「ダーラナホース（ダーラヘスト）」。定番カラーの赤のダーラヘスト10cm 3,600円、13cm 4,200円、15cm 5,400円（スウェーデンホームギャラリー TEL 042 710 1618）
記念すべき第1回目におきましては、やはりラブリ〜民芸収集のきっかけとなりました、いわば「収集品第1号」、スウェーデンの「ダーラナホース（ダーラヘスト）」から始めさしていただきたく思いますの。
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ミトン。（長山私物）
思えば15年ほど前に訪れました、真冬のストックホルム。ご招待くださりましたスウェーデン大使館さまの思惑としましては、「北欧デザインの最先端、クールなデザインホテルだのレストランだのインテリアだのをみなさまにご見学いただき、ぜしとも日本への拡散をお願いいたします⭐︎」てコトでしたかと。
がしかし、すでに行きのアーランダ空港内免税店にてダーラナホースを見つけてしましたワタクシ。ツアー中も「あれは何!? あのカワユイモノたちをもっと見たい♡」とデザイン見学もそこそこに思いきしフリー行動。ダーラナホースを求めて吹雪のガムラスタン旧市街界隈を彷徨いましたのは、今となりましてはとても懐かしハッピーな思い出でございます。
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ダーラナホースを製作してますメーカーさまのプロダクト。残念ながら生産終了品のよでございます。ウォールクロック参考商品。（スウェーデンホームギャラリー）
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トレー。（長山私物）
で、肝心のダーラナホースについてでございますが、コチラ、スウェーデンでは空港から市内の土産物店に至るまでさまざまな場所に並んでございます国民的民芸品。ダーラナ地方にて古くから作られて来ましたつう伝統玩具なんですの。ボディのお色は朱掛かった赤や白、青、黄色といった定番色に加えて最近ではパルテルピンクやらベイビーブルーなんてなキラキラカラーもラインナップ⭐︎
筆で手書きされましたお花やレースのよな文様は、なんだかほっこり懐かしく、ロシアのマトリョーシカやこけしなどのモチーフにもとても近しいモノを感じますの。この「なんだかほっこり懐かし♡」て感覚はもしや世界共通のカワイイDNAなのかも？
長い冬の間この地方の農家で家内制工業として作り続けられてきましたダーラナホース。言い伝えでは「幸せを呼ぶ馬」なるラッキーアイテムですとか。昔の人々の幸せを願う気持ちが込められているのでございます。
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トートバッグ。ストックホルム取材の際にお土産物店にてGETしましたキュートなダーラホース関連グッズ♡ モチーフはダーラナ地方のお祭り「夏至祭」のご様子ですの。（長山私物）
ところで今年の私の野望としましては、こちらダーラナホース発祥の地、ダーラナ地方にて毎年夏至に最も近い土曜日とその前日に開催されます「夏至祭（ミッドソンマル）」なる地元祭り参加体験。貴重な夏を迎えて華やかな民族衣装に身を包んだ村の男女がハッピーにハジけ舞い踊る♪ メルヘン極まりない、ほんわか村祭にてワタクシも一緒にダンスに興じたく存じますの☀︎
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カッティングボード&スプレッダー。（長山私物）
「ラブリ〜民芸」とは？
長山智美がワールドワイドに、かつ、独断と偏見により見つけてきたラブでキュートな手工芸品のこと。その国や地方独特の色、モチーフで飾られた人形やオブジェには、一つ一つにきちんと出自や意味があり、幸せを願うラッキーアイテム的なものや、神を恐れる気持ち、庶民の憧れや祈りなどが込められている場合が多いのです。また、こけしやマトリョーシカなどの手描き紋様には不思議と、共通する何かが見い出せるなど、新しい発見や驚きを味わうことができちゃいます。本連載はそのよなモノたちを徒然なるままに紹介します。
長山智美（ラブリ〜民芸館館長）
ながやまともみ ラグジュアリーデザインからほっこり民芸、おバカモノにいたるまで本能と欲望の赴くままに捕獲採集するインテリアスタイリスト。本誌ではポエジーエッセイ「デザイン狩人」を連載ちう。
